代名詞とは、名詞の代わりをする単語のこと。
- 同じ名詞を何度も繰り返すことを避ける
- 具体的な名詞が見つからない場合の代わり
に使われる。
英語の文では、一度登場した名詞は高確率で代名詞に置き換えられる。
つまり代名詞は前の名詞や状況、物事を『受ける』単語。
イメージだけで言えば、aとtheの使い分けで出てきた
「aではじまってtheで広げる」
のと似た感覚。
ユキは私のクラスメイトの一人です。彼女はかわいいです。
こんな感じで名詞はどんどん代名詞に置き換えられていくので、各代名詞がどんな意味を持っているのか、また文脈からどの名詞の代わりをしているのかを見極めることはとても重要。
人称代名詞とは
人称代名詞とは、基本的に人の代わりに使われる代名詞のこと。
人称代名詞は、
- 人称(誰を指しているか)
- 性別
- 数
によって区別される。
また、代名詞が文の中でどんな働きをしているか(主語なのか、目的語なのかなど)によって形が変わる。
わたし | あなた | |
主格 | I(私は) | you(あなたは) |
所有格 | my(私の) | your(あなたの) |
目的格 | me(私を、私に) | you(あなたを、あなたに) |
所有代名詞 | mine(私のもの) | yours(あなたのもの) |
-self形 | myself(私自身) | yourself(あなた自身) |
わたしたち | あなたたち | |
主格 | we(私たちは) | you(あなたたちは) |
所有格 | our(私たちの) | your(あなたたちの) |
目的格 | us(私たちに、私たちを) | you(あなたたちに、あなたたちを) |
所有代名詞 | ours(私たちのもの) | yours(あなたたちのもの) |
-self形 | ourselves(私たち自身) | yourselves(あなたたち自身) |
彼 | 彼女 | それ | |
主格 | he(彼は) | she(彼女は) | it(それは) |
所有格 | his(彼の) | her(彼女の) | its(それの) |
目的格 | him(彼に、彼を) | her(彼女に、彼女を) | it(それを) |
所有代名詞 | his(彼のもの) | hers(彼女のもの) | – |
-self形 | himself(彼自身) | herself(彼女自身) | itself(それ自体) |
彼ら、彼女ら、それら | |
主格 | they(彼らは、彼女らは、それらは) |
所有格 | their(彼らの、彼女らの、それらの) |
目的格 | them(彼らを、彼女らを、それらを)(~に) |
所有代名詞 | theirs(彼らのもの、彼女らのもの) |
-self形 | themselves(彼ら自身) |
人称代名詞の覚え方
人称代名詞を覚える時は、はじめにリズムで覚えてしまって、後は使っていくうちに自然に身に着けるのが楽!
何も考えず何度も口に出して最初に覚えてしまうのが良い!
人称代名詞『わたし』の変化
I | my | me | mine | myself |
あい | まい | みー | まいん | まいせるふ |
私は | 私の | 私に 私を |
私のモノ | 私自身 |
人称代名詞『あなた』の変化
you | your | you | yours | yourself |
ゆー | ゆあー | ゆー | ゆあーず | ゆあせるふ |
あなたは | あなたの | あなたを あなたに |
あなたのモノ | あなた自身 |
人称代名詞『わたしたち』の変化
we | our | us | ours | ourselves |
うぃー | あわー | あす | あわーず | あわせるぶす |
私たちは | 私たちの | 私たちを 私たちに |
私たちのモノ | 私たち自身 |
人称代名詞『あなたたちの』の変化
you | your | you | yours | yourselves |
ゆー | ゆあー | ゆー | ゆあーず | ゆあせるぶす |
あなたたちは | あなたたちの | あなたたちを あなたたちに |
あなたたちのモノ | あなたたち自身 |
※単数の『あなた』と複数の『あなたたち』は-self型以外同じなので、文脈から『あなた』なのか『あなたたち』なのか見極める必要あり!
人称代名詞『彼』の変化
he | his | him | his | himself |
ひー | ひず | ひむ | ひず | ひむせるふ |
彼は | 彼の | 彼を 彼に |
彼のモノ | 彼自身 |
人称代名詞『彼女』の変化
she | her | her | hers | herself |
しー | はー | はー | はーず | はーせるふ |
彼女は | 彼女の | 彼女を 彼女に |
彼女のモノ | 彼女自身 |
人称代名詞『それ』の変化
it | its | it | – | itself |
いっと | いっつ | いっと | – | いっせるふ |
それは | それの | それを | それ自体 |
※『it』には所有格(~のもの)は存在しない。
人称代名詞『彼ら(彼女ら、それら)』の変化
they | their | them | theirs | themselves |
ぜい | ぜあ | ぜむ | ぜあーず | ぜむせるぶす |
彼らは | 彼らの | 彼らを 彼らに |
彼らのモノ | 彼ら自身 |
主格(~は)
主格は、文の主語として代名詞が使われる時の形。
I | 私は |
you | あなたは |
we | 私たちは |
you | あなたたちは |
he | 彼は |
she | 彼女は |
it | それは |
they | 彼らは 彼女らは それらは |
「○○は~」と訳されるパターンが多い。
わたしは学生です。
所有格(~の)
所有格は名前の通り「~の」という所有をあらわす。
my | 私の |
your | あなたの |
our | 私たちの |
your | あなたたちの |
his | 彼の |
her | 彼女の |
its | それの |
their | 彼らの 彼女らの それらの |
名詞に対して「○○の~」と限定する単語なので、名詞の直前におかれる。
それはわたしの本です。
目的格(~に、~を)
目的格は、文の中で動詞や前置詞の『目的語』として使われる形。
me | 私を 私に |
you | あなたを あなたに |
us | 私たちに 私たちを |
you | あなたたちに あなたたちを |
him | 彼に 彼を |
her | 彼女に 彼女を |
it | それに それを |
them | 彼ら(彼女ら)に 彼ら(彼女ら)を それに それを |
イメージは、『指をさす』感じ。
ユキは夜、彼に電話をします。
基本は目的語として使われるが、場合によっては主格の代わりになることもある。
とにかく会話の中で対象に対して指をさすイメージ。
所有代名詞(~のもの)
所有代名詞は、所有代名詞だけで『~のもの』をあらわす。
mine | 私のモノ |
yours | あなたのモノ |
ours | 私たちのモノ |
yours | あなたたちのモノ |
his | 彼のモノ |
hers | 彼女のモノ |
– | – |
theirs | 彼らのモノ 彼女らのモノ |
所有格が
それはわたしの本です。
と名詞に対して「○○の」と言っていたのに対して、所有代名詞は
それはわたしのものです。
と、名詞を使わずに『○○のもの』とあらわすことができる。
使いどころとしては、同じ名詞を何度も指す場合。
その本はわたしの本です。◎This book is mine.
その本はわたしのものです。
-self形(再帰代名詞)(~自身)
単数形の時は『-self』-self形は、『○○自身』をあらわす。
myself | 私自身 |
yourself | あなた自身 |
ourselves | 私たち自身 |
yourselves | あなたたち自身 |
himself | 彼自身 |
herself | 彼女自身 |
itself | それ自体 |
themselves | 彼ら自身 彼女ら自身 それら自体 |
- 複数形の時は『-selves』
自己(あなた自身の)紹介をしてください。
『○○自身』をあらわすことから強調表現としても使われる。
それは自分でやるべき。
(あなたはそれをあなた自身でやらなければならない)
代名詞『it』
人称代名詞の『it』は何でもかんでも受け止めてくれる便利な代名詞。
→It’s a signboard.(看板だよ)
→It was interesting.(面白かったよ)
こういった基本的な形はもちろんのこと、
It’s fine today.(今日は晴れたね)【天候】
What day is it today?(今日は何曜日)【曜日・日付】
What time is it?(今何時?)【時刻】
It’s about two kilometers to the station from here.(ここから駅までは2キロほどあります)【距離】
It’s dark here.(ここは暗い)【状況】
How’s it going?(調子はどう?)【状態】
といった、『具体的な名詞がない時』や漠然とした
- 状況
- 事情
- 状態
をあらわす時にも『it』が使われる。
基本的に、周りの状況を『受けとめている』と考えると『it』の使いどころがわかりやすくなる。
もちろん『それ』という言葉自体が『受け止めている』ので『それ』という訳も間違いではない。
ただ、訳した時に『それ』と訳せない時もあるので注意。