名詞とは、「人」や「もの」をあらわす単語のこと。
名詞には、大きく分けて
- 数えられる名詞(可算名詞)
- 数えられない名詞(不可算名詞)
の2つがある。
また、数えられる名詞(可算名詞)は、
- 単数(1つ)
- 複数(2つ以上)
によって区別される。
可算名詞(数えられる名詞)は、基本的に、その名詞だけでは使えず、
- a【an】
- the
- my
などと結びついたり、複数なら複数形にする必要がある。
◎I read a book.
◎I read books.
逆に、不可算名詞(数えられない名詞)には複数形もなく、a【an】と結びつくこともない。
(some,all,theなどは不可算でも使える)
また、可算名詞と不可算名詞では「多い、少ない」のあらわし方が違う
多い | 少ない | |
可算名詞 | many | a few |
不可算名詞 | much | a little |
共通 | a lot of | – |
数えられるかどうかの判断の仕方
可算名詞か不可算名詞かは
で判断する。
appleやbookなどは具体的な形があるのでもちろん可算名詞。
familyやclass、peopleといった人やモノの集合体をあらわす名詞も可算名詞。
具体的な形がない不可算名詞として代表的なのは
不可算名詞 | |
気体 | air(空気)gas(ガス)steam(蒸気) |
液体 | water(水)coffee(コーヒー)tea(ティー)milk(ミルク)wine(ワイン) |
形が固定されていないもの | cheese(チーズ)bread(パン)sugar(砂糖) |
抽象的なもの | happiness(幸福)love(愛)peace(平和) |
材料や材質 | wood(木材)gold(金)paper(紙)stone(石材) |
なぜ水やワイン、チーズ、パンが数えられない名詞なのか?
水やワイン、チーズ、パンといったものは
なので、不可算名詞となる。
例えばチーズ。
何となくみんながイメージする『チーズの形』はあるものの、実際は粉々になった粉チーズもチーズだし、大きいチーズを切り取ってもチーズだしで、何を持って『1つ』とするかが曖昧なので不可算名詞になる。
水やワイン、パン、紙といったものも同じ理由で不可算名詞。
イメージで言うと
「○○が欲しい」
といった時に
は不可算名詞。
じゃあリンゴとかはなぜ可算名詞?
チーズの理屈で言ったら
「リンゴだって切っても切ってもリンゴじゃん!なぜチーズとかパンだけが特別扱い!?」
という気がするが、実は可算名詞のリンゴは基本的に『丸々1個のリンゴ』を指している。
なので、切ったリンゴはその形から外れて何を持って1個とするか曖昧になるため『不可算名詞』になる。
極端な例としては、
「どれくらいりんごを食べますか?」
と聞かれて
「1切れじゃ足りないな~、2,3切れは欲しいな~」と思って
と表現してしまうと、可算名詞のりんごは丸々1個をあらわしているのでイメージはこんな感じになってしまう。
数えられない名詞を数える方法
先ほどのリンゴの話も含め、水やワイン、チーズといった不可算名詞の量を指定したい時は
- 形状
- 量
- 重さ
の単位でカウントする。
飲み物なら
a glass of~ | グラス1杯の~ |
a cup of~ | カップ1杯の~ |
a bottle of~ | ボトル1本の~ |
といった感じ。
もちろん複数形にもできる。
two glasses of~ | グラス2杯分の~ |
three cups of~ | カップ3杯分の~ |
four bottles of~ | ボトル4つ分の~ |
チーズやパンなら
a slice of~ | 1切れ(スライス)の~ |
a piece of~ | 1片の~ |
など。
特に
が汎用性が高く、使いやすい。
先ほどのリンゴも
なら、「切ったりんごをそれなりに食べたいんだな~」という感じになる。
その名詞が可算か不可算かは時と場合による!
りんごの例からも分かる通り、可算名詞と不可算名詞は一応の基本はあるものの臨機応変に使うもので、
「これは可算!これは不可算!」
と決めつけてはいけない。
とにかく、
- 具体的な形で「1つ」を指し示せるのなら可算名詞
- 形が具体的でないのなら不可算名詞
になる。
この辺りはニュアンスでつかみ取る必要があるので、丸暗記したりするよりも多読などで生の英語に触れて感覚を養う必要アリ。
同じ名詞でも可算の時と不可算の時で意味が変わってくる
- 可算名詞は『丸々1つ』を意識。
- 不可算名詞は『量が定かではないモノ』のイメージ。
魚 | a fish | 1匹の魚 |
fish | 魚肉 | |
鶏 | a chicken | 鶏1羽 |
chicken | 鶏肉 | |
石 | a stone | 石ころ |
stone | 石材 | |
紙 | a paper | 新聞 |
paper | 紙 |
日本語では可算名詞や不可算名詞といった概念がないので、「間違ってても伝わるだろう」と思ってしまいがちだが、ニュアンスがかなり違うので注意。
可算名詞について
可算名詞は、
- 単数名詞(1つ)
- 複数名詞(2つ以上)
に分けられる。
ちなみに、不可算名詞は、そもそも数えられないので単数や複数といった概念は存在しない。
複数形の基本の作り方
基本は単数形の語尾に『-s』をつける
語尾 | 変化の仕方 |
基本 | -sをつける |
s x sh ch 子音+o |
-esをつける |
f,fe | f,feをvに変えて-es |
子音+y | yをiに変えて-es |
不規則変化する複数形
man(男性) | men |
woman(女性) | women |
foot(足) | feet |
tooth(歯) | teeth |
mouse(ねずみ) | mice |
child(子ども) | children |
また、中には『単複同形』といって最初からまとめて一塊としてとらえられているため、複数形にしない名詞もある。
有名なところで言うと『sheep』
常に複数形で用いるもの
基本の形が対になっているものは最初から複数形で使う。
- pajamas(パジャマ)
- pants(ズボン)
- shoes(靴)
- socks(靴下)
- gloves(手袋)
- glasses(メガネ)
もし
「靴が片方なくなってしまった」
という状態などで意識的に片方だけを指示したい場合は、『s』をとればOK。
複数形と単数形で意味が変わるもの
air | air(空気) |
airs(気取った雰囲気) | |
arm | arm(腕) |
arms(武器) | |
day | day(日) |
days(時代) | |
force | force(力) |
forces(軍隊) | |
letter | letter(文字) |
letters(文学) |
集合名詞
集団をあらわす集合名詞は、ちょっと特殊。
たとえば集合名詞の代表『family』
基本的には、
- familyは『ひと家族』
- familiesで『複数の家族』
といった感じで、familyそのものは単数扱い。
だが、familyという名詞は『家族のみんな』という意味が含まれているため、家族を構成する一人一人に重点を置いている場合は単数形のfamilyを複数形の時に使うbe動詞『are』で受けることがある。
ただ、アメリカ英語では『is』を主流で使うことが多いのでそこまで気にしなくてOK。
「あれ?familyは単数形なのにareで受けてるのはなんで?」
と思った時に、チラッと思い出せれば問題なし。
集合名詞としては
- family
- class
- team
- people
などがある。