『動詞』とは
- 「〜をする」のような行動
- 感情や思考
- 物事の状態
をあらわす単語のこと。
英語の文は、主語と動詞(またはbe動詞とその後に続く文)だけで大抵何の話がしたいのか、話の結論が見えてくるのが特徴。
英語の文には必ず1つ動詞が入る。
仮に動詞がなくても成り立つ文の場合は、動作や感情、状態をあらわす動詞の代わりに『be動詞』が入り、動詞の代わりをする。
基本的には1つの文に動詞は1つだけなので、一般動詞とbe動詞を続けて使ったりしないように注意。
また、動詞は文の結論だけでなく『いつの話をしているのか(時)』もあらわしている。
ちなみに動詞の働きを考える時は、先に文型を軽くでも知っておくと理解しやすくなる。
動詞の分類
動詞には大きく分けて
- 一般動詞
- be動詞
の2つがある。
また、一般動詞は目的語を必要とする動詞なのかどうかによって
- 自動詞
- 他動詞
に分けることができる。
また、動詞はいつのことをあらわしているか、どんなことをあらわしているかによって
- 原形(変化していない元の形)
- 現在形
- 過去形
- 過去分詞形
- -ing形
にそれぞれ形が変わる。
be動詞
be動詞の原形は『be』
be動詞は主語によって形が変わる。
- I am
- You are
- 単数主語 is
- 複数主語 are
be動詞は基本的に一般動詞のような意味は持っていない。
(ただ、たまに「いる、ある」といった意味を持つこともある)
言ってみれば、一般動詞を使わない時に1つの文に1つの動詞という形を保つために「一応入れる動詞」みたいなもの。
なので、be動詞がなくなっても意味が通じる場合がほとんど。
そういった「ほとんど意味のない動詞」だからこそ、 be動詞は
- 発音する時に弱く発音、サラッと発音
- I’mやwe‘reのように略される
ことが多い。
be動詞の使いどころは
- 状態や存在をあらわす文
- 名詞や形容詞で主語を説明する文
の時で、be動詞がなくても意味が伝わる点に注目。
My cat is on the chair.(存在)
She is pretty.(主語を説明)
I am from Tokyo.(主語を説明)
一般動詞
be動詞以外の動詞はまとめて『一般動詞』と呼ばれる。
一般動詞はbe動詞と違い、動詞がそれぞれ意味を持っている。
また、一般動詞は、目的語を必要とするかどうかによって
- 自動詞(主語と動詞だけで意味が通じる)
- 他動詞(目的語が必要)
の2つに分けることができる。
それぞれの見分けがつくようになると、『前置詞』を置くべきかどうかといったことがわかりやすくなる。
ちなみに、すべての動詞が「この動詞は自動詞!他動詞!」のようにカッチリ決まっているわけではなく、同じ動詞でも自動詞になったり他動詞になったりすることも多い。
また、自動詞として使われている時と他動詞として使われている時で意味が変わることがある。
run(他動詞)→〜を経営する
stand(他動詞)→〜を我慢する
ただ、自動詞と他動詞は訳としては違った意味になるがまったく関係ないわけではない。
この辺りは全部覚えようとするよりも英語多読などでイメージを掴んだ方が良い。
自動詞
自動詞は、主語と動詞だけで最低限の文が完成する。
主語と動詞だけで『自動で』文が完成するから『自動詞』と考えると覚えやすい。
I run.(わたしは走る)
You sing.(あなたは歌う)
よく使う動詞の中で代表的な自動詞は
代表的な自動詞 | |
go | 行く |
die | 死ぬ |
fall | 落ちる |
happen | 起こる |
wait | 待つ |
あたり。
自動詞は主語と動詞だけで文が完成しているので、後ろに名詞を続けようと思ったら基本的に『前置詞』をつけなくてはいけない。
Die by poison.
Fall down the stairs.
What happened to her?
I wait for you.
ただし、自動詞でもbeやbecomeのように名詞を補語(主語を説明する言葉)とすることができる動詞の場合は前置詞をつけなくてもOK!
ただ、これを今の段階で考え始めてしまうと混乱するのでこれは今後「あれ?」と思った時に改めて考える感じにして、今は気にしない方が良い。
他動詞
他動詞とは、主語と動詞の後ろに目的語を続けることでやっと意味が通じる動詞のこと。
『他』の力を借りて文が完成するから『他動詞』と考えると覚えやすい。
他動詞の例 | |
bring | ~を持ってくる |
find | ~を見つける |
like | ~を好む |
marry | ~と結婚する |
discuss | ~について議論する |
など。
他動詞は目的語がないと意味がきちんと通じないので、前置詞なしでそのまま名詞を続けることができる。
Find a bird.
I like sushi.
I marry him.
Discuss the plan.
多くの他動詞は、自動詞としての使い方も持っている。
また、英語の動詞は他動詞の方が断然多い。(前置詞なしで目的語を続けられるパターンが多い)
自動詞と他動詞の見分け方
文章内にある動詞の場合は
である程度見分けることができる。
前置詞があるのなら主語と動詞だけで文が完成している『自動詞』(すでに文章が完成しているから前置詞がないと次が続けられない)
「主語が(動詞を)する」
で動作が完成している。
前置詞なしで動詞の後ろに名詞が続いているなら、その名詞(目的語)がないと文が完成しない『他動詞』
「主語が(目的語のために)(動詞をする)」
として初めて文に意味が生まれる。
ただし、動詞の後ろに前置詞があっても『修飾語』としてくっついているだけのパターンもあるので注意。
特に、場所や時間をあらわしている文がくっついている場合は『自動詞+修飾語』のパターンが多い。
また、そのほかの見分け方としては辞書には単語ごとに
- 自動詞(vi)
- 他動詞(vt)
のようにその動詞がどちらに属しているか、また、両方に属している場合はそれぞれの使い方が書かれている。
それから、動詞を日本語に訳した時に
- 「~を」「~に」とならないなら自動詞
- 「~を」「~に」となるなら他動詞
になることも多い。
他動詞:call(~を呼ぶ)have(~を持つ)make(~を作る)buy(~を買う)
ただ、これらはあくまで大まかな分け方なので絶対とは言い切れない。
この辺りは英文をたくさん読んで感覚を掴むのが一番良い。
また、中には自動詞に間違いやすい他動詞や、他動詞に間違いやすい自動詞がいくつか存在する。
これは感覚だけで考えると間違いやすいので、頭に入れておく方が良い。
他動詞と間違えやすい自動詞
以下は他動詞に思われがちだが『自動詞』なので、
- 後ろに目的語を続けなくても文が完成している
- 後ろに名詞を付けたかったら前置詞が必要
- agree(同意する)
- look(見る)
×I agree you.
◎I agree with you.
自動詞と間違えやすい他動詞
以下は自動詞に思われがちだが『他動詞』なので、
- 後ろに目的語を続けないといけない
- 名詞を続ける時に前置詞がいらない
- marry(~と結婚する)
- discuss(~について議論する)
- enter(~に入る)
- attend(~に出席する)
- approach(~に接近する)
◎I marry him.
自動詞、他動詞の見分けについては、文型もあわせて考えるとよりわかりやすい。
